【離婚】〜離婚原因5(別居について)

  • 2015.01.30 Friday
  • 16:42
離婚について〜離婚原因5(別居について)

今回も、前回に引き続き、「別居」に関する問題です。
 
「別居にあたって、家財道具等を勝手に持ち出してもいいですか?」
という質問もよく受けます。
全く個人の所有物であれば、もちろん持ち出すことは自由です。

問題となるのは、結婚時もしくは結婚後、
2人で使うものとして購入した家電製品や家具類です。
これらは、一応夫婦の共有財産ということになるので、勝手に持ち出すと、
後々問題になり得るので、できれば避けた方がいいと思います。

 
預金の引き出しも問題になります。
ただ、裁判所は、例えば妻が家を出る際、夫の預金を持ち出したとしても、
それが常識的な範囲で、生活費に費消されたのであれば、
その返還や損害賠償までは命じていないようです。
とはいっても、あくまで“常識的な範囲”で“生活費に費消”された場合に
許容されるに過ぎないという点に注意が必要ですね。
将来の子供の進学費用のために1,000万円も引き出すというのは、
後々トラブルになり得るでしょう。

 
未成年のお子さんがいる場合、別居の際一緒に出るか出ないかは、とても大きな問題です。
特に女性が家を出る場合、経済的な不安が大きいかと思います。

ただ、そのお子さんの親権者になりたいのであれば、
やはりお子さんも一緒に家を出るのが望ましいですし、
またそれが自然だと思われます(DVなど、特殊な事情がある場合は別ですが。)。

実務の現状としては、子供が現在暮らしている状況で特に不都合がなければ、
なるべく環境の変化を避けるのが望ましいということで
“現状のままで=現在一緒に暮らしている方の親を親権者に”
という判断がなされる傾向があるように思います。
これに対しては、
「現状を重視し過ぎて、子供の福祉(何が子供にとって、本当の幸せなのか?ということ)を
個別具体的に検討していないのではないか?」
「子供の意思が尊重されていないのではないか?」
「結局“連れ出した者勝ち”なのではないか?」という批判もあるところです。

ただ、やはりアドバイスする立場としては、
実務(裁判所の判断の傾向)を無視するわけにはいきませんので、
「親権者になりたいのであれば、一緒に家を出た方が望ましいでしょう。」と
アドバイスさせて頂いています。

 
猫
 

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【離婚】〜離婚原因4(別居について)

  • 2015.01.07 Wednesday
  • 15:09
離婚について〜離婚原因4(別居について)

前回のテーマ「悪意の遺棄」に関連して、
今回は、「別居」に関する問題をいくつか取り上げてみたいと思います。

 
よく「自分から家を出ると、あとで不利になることはありませんか?」
という質問を受けるのですが、一概に不利になるとはいえません。

たしかに、夫婦には同居義務がありますので、一方的に家を出てしまうのは、
「悪意の遺棄」といわれてしまう可能性はあります。

ただ、別居に「正当な理由」があれば、悪意の遺棄とはいえませんので、
たとえば、DVに耐えかねて相手の留守中に家を出たとしても
「悪意の遺棄」とはいえないでしょう。

また、夫婦の関係が完全に破綻した後の別居開始であれば、
「悪意の遺棄」にはあたらないでしょう。
ただ、この場合「破綻していたかどうか」が争点にはなると思いますが…。

 
「自分から家を出ても生活費を請求できますか?」という質問もよく受けます。
これは、生活費の請求を受けた側(家を出て行かれた側)からは
「自分から出て行ったくせに生活費を要求するなんておかしいのでは?!」
という質問になります。

答えは、
「請求できます。」「生活費を払う義務はあります。」

別居していても、法律的に夫婦であることには変わりはないので、
相応の生活費を負担する義務は生じます。
これを「婚姻費用分担義務」と呼びます。

まずは、話し合いで金額や支払方法について決めていくことになりますが、
話し合いがうまくいかなければ、家庭裁判所に
「調停」もしくは「審判」を申立てることができます。
これらの手続きを利用すれば、お互いの収入に照らして
相応の金額を決めてもらうことができます。
裁判所では、金額を算出するための「算定表」を用いて
金額を決めていくのですが、この方法では、
個別具体的な事情を考慮することが難しい(希望の金額で決めてもらえるとは限らない)、
というデメリットもありますが、
比較的短時間で結論を得ることができるというメリットもあります。

 
別居後の住所を相手に知られたくない場合は、どうしたらよいのでしょうか。
DVの被害者等は、申出によって住民票の閲覧を制限してもらう
という手続きをとることができます。
(詳しい手続きについては、最寄りの役場におたずね下さい。)
ただ、何らかの手違いで情報が流出するという可能性もありますので、
どうしても相手に住所を知られたくなければ、
しばらくは住民票は移さずに様子をみたほうがいいでしょう。

 
次回も、「別居」にまつわる問題を取り上げたいと思います。
猫
 

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【離婚】〜離婚原因3(悪意の遺棄)

  • 2014.10.23 Thursday
  • 15:56
離婚について〜離婚原因3(悪意の遺棄)

民法が定める離婚原因の一つ、「悪意の遺棄」
この「悪意の遺棄」とは、どういう意味なのでしょう?
 
民法752条は、
「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」
と定めています。

すなわち、夫婦には
「同居義務」「協力義務」「扶助義務」があるということです。

そして、これらの義務に、正当な理由なく、違反することが、
「悪意の遺棄」にあたることになるのです。

 
具体的には、
・夫が勝手に家を出て、音信不通となる。
・一緒には住んでいるが、生活費を渡さない。
・生活費を送ってはくるが、一緒に暮らすことを拒否している。
といった状態が「悪意の遺棄」にあたる典型的な場合です。
 
逆にいうと、たとえ別居していても、
仕事上の都合でやむを得ず単身赴任している場合など、
別居に正当な理由がある場合は、「悪意の遺棄」にはあたりません。

 
また、DVに耐えかねて、ある日突然相手には告げずに家を出たという場合も、
家を出た方に非があるわけではないので、正当な理由あり、といえるでしょう。

 
ずっと仮面夫婦で家庭内別居をしていて、ついて家を出た、というような場合も、
家を出る時点ですでに夫婦の関係は壊れていたわけですから、
「悪意の遺棄」にはあたらないでしょう。

 
相談を受けていると、よく「家を出ると(別居をすると)不利になりますか?」
と質問されることがあります。
これは、おそらく家出が「悪意の遺棄」にあたってしまうのではないか、
と心配しているのだと思われます。

 
家出(別居)が「悪意の遺棄」にあたるかどうかは、
家を出る時の状況、家を出るまでの経緯・原因によりますので、
よく専門家に相談してから実行に移した方がいいでしょう。

 
次回は、“別居”に関する問題をとりあげたいと思います。
 
猫
 

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【離婚】〜離婚原因2(不貞行為)

  • 2014.09.17 Wednesday
  • 11:36
離婚について〜離婚原因2(不貞行為)

民法が定める離婚原因の筆頭に挙げられている「不貞行為」
 
離婚の相談をうかがっていても、不倫の事案が多いなぁというのが実感です。
 
「不貞行為」とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて
配偶者以外の者と性的関係を持つことと一般に解されています。

裁判では、「不貞行為があった」と主張する方が、
「あったこと」を「証明」しなくてはなりません。
裏を返せば、訴えられた方は「不貞行為はなかったこと」を証明する必要はないのです。

 
実は、この不貞行為があったことの証明が、なかなか難しい。
・携帯は肌身離さず、風呂場にも持っていく。
・ハートマークいっぱいのメールを発見!
・クレジットカードの明細に覚えのない怪しげな支出がちらほら。
・最近下着の趣味が変わった。
・財布に2人分の高級イタリアンのレシートが…  などなど。

状況証拠と第6感的には「真っ黒!」という状況でも
不貞行為の証明としては、どうでしょうか。
「極めて疑わしい」「不適切な関係がうかがえる」ということはいえても
ズバリ「不貞行為があった」と認めるのは難しいと思われます。
 
やはり、わかりやすいところでいうと、
2人でホテルに入って行くところ、出てきたところといった
「現場を押さえた」写真等の証拠があれば、ベスト。


しかし、不倫はそもそも人目を忍んでするものですから、
現場を押さえるといっても、そう簡単なことではないですよね。

プロに依頼すれば、費用もかかりますし
(弁護士費用よりも、はるかに高いお金を払っている方もいらっしゃいます
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もちろん、写真がなければ絶対に勝てないというわけではありません。
ですから、どんな小さなことでも見逃さないように、
見つけた時は、必ず記録化しておくということを忘れないようにしてください
(メールを写真にとっておく、レシートや明細書はコピーをとっておくなど)。


調査会社に依頼するかどうかは、費用対効果をよくよく吟味して、
できれば、相見積もりを3社くらいからとって、慎重に選定したいですね。
猫
 

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【離婚】〜離婚原因1

  • 2014.09.05 Friday
  • 13:43
 離婚について〜離婚原因1

今回は、離婚の原因についてお伝えしたいと思います。
 
夫婦が離婚する理由はそれぞれで、10組の離婚があれば、
10通りの離婚理由があることでしょう。

 
ただ、話し合いや調停でも離婚が決まらず「裁判」となってしまった場合、
どんな理由でも離婚できるというわけではありません。

民法で定められた以下の5つの離婚原因のうち、
少なくとも1つは当てはまることが必要となります。


 ’朸者に不貞な行為があったとき
◆’朸者から悪意で遺棄されたとき
 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
ぁ’朸者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
ァ,修梁昇Оを継続し難い重大な事由があるとき
 
 銑い蓮何となくイメージがわきますよね?
(「悪意の遺棄」が少し分かりにくいでしょうか。これはまた改めてお伝えします。)
 
では、イ呂匹Δ任靴腓Α
ちょっと抽象的で分かりにくいですよね。
夫婦の関係が、もはや修復ができない程度に破綻している状態、
と言い換えても
わかりにくいですよね…。
結局は、具体的な事情を総合して、個別に判断していくしかありません。
単なる性格や価値観の不一致といった理由では、難しいでしょう。
“口を開けば喧嘩ばかりしていて、修復の余地なんて全くないよ!”
と思われるかもしれませんが…
 
最近耳にする「モラルハラスメント」は、
このイ謀てはまるかどうかを検討していくことになります。

 
よく「別居して5年経てば、離婚できるんですよね?」ときかれることがあります。
別居5年でイ謀たるとして離婚を認めた判例があったり、
かつての民法の改正案で「5年の別居」が離婚理由の一つとして
挙げられたことが根拠になっているようです。
 
しかしながら、どの程度の別居期間で破綻と認めるかは、ケースバイケースですし、
この改正案は成立していません。
 
 銑い領ズЦ彊には当てはまらないけど離婚がしたい、でもできるかどうか
よくわからない、という場合は、専門家に相談してみたらいかがでしょうか。
 
 
次回は、離婚原因,痢嵒堋膵坩戞廚砲弔い討伝えしたいと思います。
猫
 

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